308 GTBクワトロヴァルヴォーレは308 GTBiの後継車になります。モデル名のクワトロヴァルヴォーレは1気筒あたり4バルブであることを示しおり、4バルブ化により先代モデルよりパワーアップを果たしています。
外観上の先代モデルとの相違はごくわずかですが、ラジエーターの熱気抜き用のスリムなルーバーパネルが備わるフロントリッド、エナメル製の小さなエンブレムをつけた電動ドアミラー、両端に角形ドライビングライトを備えたラジエーターグリル、丸形から角形に変わったサイドマーカーライトなどで識別できます。インテリアも細かい変更を受けています。ブラックの梨地仕上げを施された3本スポークの革張りステアリングホイールは、ホーンボタン周囲のセンターセクションが3角形になりました。
横置きにミッドシップされるV8エンジンの基本設計は308 GTBi用ユニットと同じです。バンク角は90度、DOHCはベルト駆動で、ボア・ストロークが81mm×71mm、排気量が2926ccとなります。潤滑はウェットサンプになっています。エンジンと組み合わされるのがオールシンクロの5速トランスミッションで、エンジンサンプのリア下側に位置します。ギア比と最終減速比は4バルブエンジンの特性に合わせて変更になっています。ボッシュのKジェトロニックが燃料を供給し、これと組み合わされる点火系はマレリのMED 803Aデジプレックス電子制御式で、各バンク専用の点火コイル、ディストリビューター、イグニッションモジュールを備えています。
サスペンションはウィッシュボーン、コイルスプリング、油圧ダンパーによる全輪独立懸架、ディスクブレーキも全輪に備わり、前後にアンチロールバーがついていました。ロードカー用の奇数のシャシーナンバーが打刻され、ハンドルは左になっています。
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